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▼リフォームの種類色々

(2)どんなリフォームをするのか

・・・家族の幸せを求めて

リフォーム計画の第一歩は「どんなリフォームをするのか」を決めることです。
多くの人がリフォームを考えるきっかけとなるのは、いま住んでいる家に不都合が生じた場合でしょう。しかし、「不都合」と一口にいっても、実際はいくつかの種類があります。
(一)住宅の老朽化によるいたみ
住宅が老朽化すると、あちこちにいたみが生じます。例えば、基礎や構造体の不安、屋根の破損や外壁のひび割れによる雨漏り、建具の故障、キッチン、浴槽などの設備類の故障…。これらは緊急を要するものが多く、また、それさえ直してしまえばとりあえずはOKという目的性の高いものでもあります。いたんだ箇所の修繕だけでよいのであれば、理想はその家を建てた住宅会社に依頼することでしょう。当の住宅会社であれば、修繕箇所を担当した施工業者がわかり、仕事は速いはずです。
(二)生活上の不都合
家族構成や職業形態の変化、高齢化による障害、子供の成長などにより、生活上の不都合が生じる場合。(一)ほどさしせまった緊急性はありませんが、なんらかの手段を講じないと、家庭生活に支障をきたすおそれがあります。例えば、高齢者との二世帯同居、子供が増えて手狭になった、自宅をSOHOや店舗兼住宅とする必要が出てきた、自身の高齢化で生活が不自由になった、子供が成長し個室が必要になったなどの要件がそれにあたります。
(三)より安全で快適な生活を求めて
現在のリフォームの主流となっているのはこの要求です。(一)や(二)の理由が直接のきっかけではあっても、最終的に(三)の要素を取り入れたリフォームが実際には行なわれていると言えるでしょう。必要に迫られた改良にとどまらず、生活にプラスアルファをもたらすリフォームにより、満足度も一段と高まるはずです。(三)には次のような様々なテーマがあります。
◎バリアフリー、ユニバーサルデザイン:現在はまだ生活に支障がなくても、将来を見込んで高齢化対策を考えるユーザーが増えています。使い勝手を良くするために、床の段差をなくしたり、手すりをつけたりする計画をバリアフリーといい、住宅金融公庫のリフォームローンでも、バリアフリーのリフォーム計画は割増融資が可能となります。また最近では、高齢者や身体障害に限らず、全ての人にとって優しい住まいや製品作りを目指すという、ユニバーサルデザインの考え方が徐々に浸透してきています。
◎健康住宅:住宅の建材から発生する揮発性の化学物質、特にホルムアルデヒドによるシックハウスが問題になり、現在では建築基準法にもシックハウス対策の条項が盛り込まれるようになりました。多少コスト高になってもホルムアルデヒドの発生が少ない建材を使用する動きとともに、化学物質を使用しない天然材の利用が注目されています。また、シックハウスは室内に化学物質が滞留することが原因であることから、換気の重要性が見直されています。建築基準法では、原則的に全ての住宅に24時間機械換気を設置することとされており、リフォームにおいても無視できないテーマの一つだといえるでしょう。
◎防犯住宅:住居侵入の被害が増え、住宅の防犯強化もリフォームのテーマの一つとなっています。これは、いわばマイナスを穴埋めするためのリフォームといえますが、これからの都市生活には欠かせない要素でもあります。
◎快適、先進設備の導入:床暖房、ソーラーシステム、IHクッキングヒーター、システムバスルーム、システムキッチン、ホームシアターなど、生活向上のための最新機器導入をメインとしたリフォーム。近年の特徴は、以前のように機器の入れ替えだけにとどまらず、その設備を中心に部屋をまるごとイメージチェンジしてしまうやり方です。
◎エコロジー:環境問題に対応している企業に投資する信託が売り出されているように、住宅業界に限らず「環境対応」は、21世紀の企業経営に不可欠のキーワードとなっています。「地球環境保護のために」といわれてもピンとこない方もいるかと思われますが、その具体的な方策である「省エネ」「リサイクル」「低公害素材」「緑化(ガーデニングなど)」といったテーマは、いずれも私たちになじみ深いものです。
◎理想のライフスタイルの追求:家族の間に理想の生活観があって、そのためにテーマ性やデザイン性を重視したリフォームに踏み切るもの。ペットと共生できる住宅にしたい、和のテイストを取り入れた都市生活を楽しみたい、友人を招いてホームパーティができる空間を作りたい・・・、その要望は多岐にわたり個性的です。これからのリフォームの主流といえるでしょう。

(3)本当にリフォームできるのか?

・・・リフォームを制約する条件

さて、問題点や希望がまとまって、いよいよリフォーム実行のための行動に移るわけですが、その前に、希望のリフォームが実際には不可能な場合もあるということを知っておく必要があります。
リフォームを制約する要因には、法的な制限、住宅の構造上の問題などがあります。
建築物の構造や仕様を規制する法律の代表的なものが「建築基準法」です。例えば、戸建住宅のリフォームで増築の必要が出てくる場合、敷地に対する建物の大きさを制限する建ぺい率、容積率といった規制に注意しなければなりません。また、屋根の高さや勾配、道路や隣家との境界線からの距離なども影響する場合があります。内部の改装であっても、例えばキッチンの壁や天井を天然木など可燃性の材料で仕上げることはできませんし、リビングの窓をつぶしてしまう(あまりそういう志向の方もいないとは思いますが)ことも法に抵触します。都市部の商業地などでは、都市計画法による防火地域、準防火地域の指定があり、防火地域では建物を耐火構造、準耐火構造としなければならず、木造住宅の建築は困難です。
一方、マンションでは「区分所有法」が個人のリフォームを制限することになります。マンションには個人の所有になる部分と居住者全員の共有となる部分があり、個人所有の部分を「専有部分」、全員の共有となる部分を「共用部分」といいます。大雑把にいえば、自分の住戸の内側は「専有」、外側は「共用」になります。そして、「共用部分」は個人の判断でリフォームすることはできません。例えば、ベランダや窓のサッシ、ガラスなどは個人が使用してはいるものの、外部に面しているので基本的には「共用部分」になります。したがって、勝手にベランダの手すりの色を塗り替えたり、サッシを取り替えたりすることはできないのです。玄関のドアは、カギの交換、内側の塗り替えは可能ですが、ドアそのものの交換はもちろん、外側の塗り替えもできません。
法的な規制にも関わってきますが、リフォームには住宅の構造上の制限があります。早い話、部屋を広くしたいからといって、建築物の重みを支えている壁や柱を取ってしまうことはできないわけです。
構造別の特徴とリフォームにあたっての注意点をあげておきます。
◎在来工法(木造軸組工法)
日本の伝統的な工法をもとに、断熱性や気密性の向上など改良を重ねて現代に引き継いだもの。主に柱、梁など軸状の部材で構造体を支えています。そのためリフォームは、必要な柱を取り除かなければ、壁の撤去、移動、窓の増設など比較的自由に行なえます。
◎ツーバイフォー工法(枠組壁工法)
北米で発達した工法を日本に移入したもの。規格化された部材で枠を組んで壁を作り、この壁で構造体を支えています。在来工法のように随所に柱を立てなくてもよいので、すっきりした大空間を作ることが可能です。しかし、一度組み上げた壁は勝手に撤去したり、移動したりすることができず、窓を新設したり大きくしたりすること(つまり壁に穴をあけるということ)も難しいので、在来工法よりややリフォームの自由度は低いといえるでしょう。
◎鉄筋コンクリート造
耐火構造建築なので、防火地域などに多く見られます。柱、梁など軸状の構造体を持つラーメン工法と、壁式工法があります。ラーメン工法は、巨大な柱や梁が部屋に張り出して目障りなところはありますが、この構造体さえ残しておけば、後は壁の撤去や移設、窓の増設なども自由なので、リフォームには適しているといえるでしょう。
◎プレハブ工法(工業化住宅)
工場生産された柱、壁などの部材を現場で組み立てるもので、プレハブ住宅メーカー各社が独自の工法を競っています。鉄骨の柱、梁で構造体を組む鉄骨系プレハブ、木造のパネルを工場生産し接着剤などで組み立てる木質系プレハブ、鉄筋コンクリートの壁工法に近いコンクリート系プレハブ、工場で一部屋程度の単位のユニットをほとんど完成させてしまい現場で積み木のようにそれを組み立てるユニット工法などがあります。それぞれが独自の工法であるだけに、リフォームは当の住宅メーカーに依頼するのが無難ですが、中にはリフォームにあまり積極的でないところもあります。